大学1年生の夏、入っていたサークルを辞めた。特別何かを嫌なことがあったとか、異常に尖っていたとか、そういう訳ではない。ただ1人で思い詰めてしまう悪い癖が出ただけだった。 数多ある団体の中から僕は学祭を運営するサークルを選んだ。4月の新歓は皆勤賞、先輩とも仲良くなり空気感をバッチリ掴んだ上で入った。決定新歓の際、先輩に「出身どこ?」と聞かれ「香港です」と平気で嘘をつく余裕っぷり。先輩は最後まで真に受けていた。 嫌だなぁと思い始めたのは5月。仕事がそもそも面白くなかったのもある。それ以上に、いわゆる大学生ノリについていけなかったのがキツかった。決定新歓の飲み会の騒ぎ方に引いてしまい「これを楽しいと思わないといけないのか…」と絶望した。他のスポーツ系団体に比べれば全然マシだけど、何が楽しいんだか理解し難い光景だった。隣にいた男の先輩が反対側に座っている1年の女子を見ながら「うわぁ…可愛い…飲ませ