松尾匡教授(立命館大学経済学部)をお招きし、「この経済政策が民主主義を救う 安倍政権に勝てる対案」というタイトルで開かれた講演会。松尾教授が出版した同名の著書の出版記念を兼ねて実施されたもので、講演では、経済の仕組みについての解説を多数交えつつ、安倍政権がこれまで執ってきた政策を分析しました。加えて、リベラル層が抱いている政治不信や批判、あるいはこれまで野党勢が繰り返してきた失敗事例などを松尾教授は紹介しました。特に、景気拡大に反するイメージを有権者に与えることのマイナス面を強調し、同じ失敗を繰り返してはならないと警鐘を鳴らしました。松尾教授が語った内容は「経済学入門講座」とも言えるほど多岐にわたっていますが、その中から、来たる参院選(場合によっては衆参同日選)に向けて、リベラル側の市民や野党勢が行なうべきことを示唆した部分をご紹介します。 ◆社会の総賃金は増加しつつある 安倍政権が進め