霞が関にとって、6月は人事のシーズン。「加計学園文書」の流出で官邸の怒りを買った文科省には、粛清の嵐が吹き荒れるとみられ、職員は戦々恐々となっている。 文科省の前川前次官の捨て身の告発に、心ある官僚が続くことを期待したいが、現役職員は今回の騒動の“とばっちり”を恐れて逃げ腰だ。 「もちろん、心情的には前川前次官に共感するところはあります。でも、官邸に牙をむくなんて、そんな恐ろしいこと、できるわけがない。この夏の人事でどんな報復が待っているか、分かったものじゃありませんから」(文科省関係者) 実際、官邸は文科省にカンカンだ。審議官や局長クラスに息のかかった経産官僚を送り込み、文科省を解体するプランも浮上しているという。「加計文書」共有の実名入りEメールを民進党に流出させた犯人捜しにも血眼になっている。 例年、通常国会が閉じると、中央省庁の人事異動が行われる。 安倍官邸は内閣人事局の創設で幹部