今年もE3が始まろうとしている。ボクが最初にギョーカイのショーに出たのは1993年夏、シカゴで行われたCES。それから瞬く間に驚くような20年が過ぎ去ったことにさっき気がついた。 当然、自分が古代人のような気がしてきたよ。ボクは青春をビデオゲームに支配されて育ち、今や中年だ(40代半ばを超えた)。これはなんというか……変な気分だね。でも純粋でナイーブさを持っていた業界を思い出して、ノスタルジックな気分にもなったよ。 その頃のゲームショーといったら、現在の狂騒と比べたら実に静かで落ち着いたイベントだった。SNES(スーパーファミコン)とSega Genesis(メガドライブ)の16ビット抗争の最中、業界はゲーム中に動画を仕込むことや“インタラクティブムービー”なる新たな概念に夢中になっていた。 そして新しいハードの時期でもあった。Genesis用の周辺機器であるSega CD(メガCD)はシ