★御巣鷹山 7/5 京都府立府民ホールアルティ 私が渡辺文樹の名前を知ったのは佐野眞一の「日本映画は、いま」であったが、思い起こせば高校生の時に私の住む、田舎町で彼の映画が上映されていたのだった。当時、私は自転車で通学していたのだが、いつもと違う街の雰囲気に面食らった。道路の両側に立つ電信柱、そのすべてにポスターが貼られていたのだ。あまりに気持ち悪い絵柄にとても近づく気にはならなかったが、ポスターに貼られた短冊にマジックで殴り書きされた文句は今でも覚えている。「本物の殺人者が出ています」「心臓の弱い人は見てはいけません!」「吐くこと、必死!」などなど。それが「罵詈雑言」という映画であったことを知ったのは映画ファンになってからであった。当時は映画なのか、舞台なのか、ライブなのか、なんだかわからんかった。とにかく、行こうという気にはならんかった。ポスターは当時、ケンミンの焼きビーフンのCMで使
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