6.06.2013 末井昭第19回 自殺の恐怖と聖書 元白夜書房の編集者・末井昭さんが、自殺について、ぐるぐる考えながら書いていきます。 ひょっとして自分も自殺する運命にあるんじゃないか――自殺を意識から遠ざけていた末井さん。恐怖心の薄らぎと、心の棘が抜けてゆく時。世の中の流れについていけずに悩んでいる方、自殺したいと考えている方へ。2013年から続けてきた連載の最終回です(編集部) 母親がダイナマイト心中したのは、僕が7歳のときでした。まだ肉親の死を悲しむ情緒が育ってなかった頃なので、悲しいとも思わず、涙も出なかったのですが、このとき心の中にポッカリ空洞ができたように思います。喪失感というか、虚無感というか、何かいつも淋しい感じがまとわりつくようになり、みんなの中に溶け込めないような、いつも人との距離を取るような子供になっていました。今様に言えばネクラで、そう思われるのが嫌なので努