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審議を聞いていたが1名の委員は強く反対していた。その意見にかなり私も同意だ。本薬は現時点では極めて微妙な効果しか推定できない薬剤だ。決してゲームチェンジャーと言えるような有効性のデータではないことに注意が必要である。まず重症化リスクがある軽症者には現時点でより高い有効性のエビデンスが蓄積されつつあるパキロビッドやベクルリーが優先されるはずだ。重症化リスクがない軽症者が主な対象かもしれないが、その対象は自然治癒することがほとんどであり、本薬は後遺症を減らすかどうか現時点で不明だ。また市販後にしばしば判明する治験では見えない副作用やウイルスの耐性化の問題、薬剤相互作用、コスト対効果など不明な点も多い。流通もおそらく制限があるだろう。治療薬があるからとワクチン接種をはじめとした感染予防の意識が下がることにつながらないよう願いたい。ウイルスが減ることからの感染予防効果は別の試験での検証が必要だ。
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