都市ガスの小売自由化の影響を受けて、利用者が減少傾向にあるプロパンガス。本連載では、「エネルギー戦国時代」といわれる中で、実は、このプロパンガスが今後の業界をリードしていく存在となり得る理由を、プロパンガスの特徴や優位性等とともに紹介します。*本記事は後藤庄樹氏の著作『エネルギー戦国時代はプロパンガスが制する』より一部を抜粋し、再編集したものです。 全国の半分近い世帯がプロパンガスを利用 プロパンガスは、日本全国の約2400万世帯で使われています。日本全体の世帯数は約5900万世帯(2020年現在)なので、全国の半分近い世帯の火力はプロパンガスです。 ガス管が整備されている都心部で生活している人にとっては意外に感じられるかもしれませんが、半世紀にわたって、プロパンガスは日本人にとって主流のガスエネルギーとして使われてきました。 プロパンガスといわれているガスは正式にはLPガス(Liquef