火星に昔あったとされる水の成分を推定したところ、海水の3割程度の塩分を含み、生命の生存に適した環境だったことがわかったと金沢大学などの研究グループが発表しました。 金沢大学の福士圭介准教授などの研究グループは、湖の中で堆積してできたとみられる岩石の成分や構造について探査機が調べたデータをもとに、当時の水の成分を推定しました。 その結果、火星の湖の水に溶けていた主な成分は、いずれも1リットル当たり最大で、ナトリウムが120ミリモル、マグネシウムが60ミリモル、カリウムが4.4ミリモルなどで、海水の3割程度の塩分があったことがわかったということです。 また水は酸性やアルカリ性ではなく中性で、水の成分からは生命の生存に適した環境だったとしています。 火星の水はその後、無くなりましたが、その理由はよくわかっておらず、グループでは湖の水が長い年月をかけて徐々になくなり、その過程で水の塩分が濃くなった