あさのあつこさん作の「NO.6」(講談社)の表紙 話題のライトノベルの魅力を担当編集者が語る「ラノベ質問状」。今回は、近未来の理想都市の裏側に潜む陰謀に挑む少年たちを描いた「NO.6(ナンバーシックス)」(あさのあつこ著)です。講談社児童図書第一出版部の山室秀之さんに作品の魅力を聞きました。 −−この作品の魅力は? この物語を「ライトノベル」と称してよいのか、それは読者のご判断にお任せいたしますが、僕のなかではきわめて骨太で重量感のある小説です。近未来の設定ではありますが、「NO.6」に描かれている状況は、いま世界の紛争地で現実に起きていることと酷似しています。紫苑やネズミのような少年たちが、この瞬間にも死と隣り合わせで権力に立ち向かっているかもしれない。人が生きることの意味、国家とは何か、など深遠なテーマを含んだ作品だと思います。 −−作品が生まれたきっかけは? 01年にアメリカ