これは東京版の「モリカケ問題」だろうか? じつに理解しがたい国有地の売却問題が東京都大田区で起こっている。 5月25日、東京都大田区議会の臨時会で不可思議な議案が可決された。 国とURが所有する旧羽田空港の跡地のうち5.9haを、区費165億円を拠出して買い取るというのだ。不可思議なのは、それを区が区のために使うのではなく、鹿島建設を代表企業とする企業グループ(9社)に貸し出すということだ。企業グループの計画では、跡地には大田区のための施設は建設しない。 この議案に反対した少数派の一人、奈須りえ議員(フェアな民主主義)は「国やURが直接企業と契約すればいい話。なぜわざわざ区を経由するのか。なぜ、わざわざ区は165億円も拠出するのか。いったい誰が165億円と算定したのか」と問題点を指摘する。確かに、素人目にも疑問が残る事案だ。 コトの概要をごく短く説明すると、以下のようになる。 かつて羽田空