筆者は、四輪自転車を所有している。四輪自動車ではない、自転車だ。この四輪自転車には、三井物産に入社した当時からの思い入れがあった。入社翌年の1972年、筆者は幸運にも住宅公団の買取分譲に当たり、新婚のヨメサンと入居した。場所は千葉だ。 困ったのは渋滞である。その公団からバスに乗って、最寄りの駅に行くのは空いていれば15分ほどで行ける。行けるはずなのだが、常に渋滞していたので45分からひどい時は1時間以上もかかった。 当時、筆者は渋滞を避けるためにスズキのフロンテSSという360ccの軽自動車(4人乗り)を購入した。確か薄い青色だった。同僚の鈴木君から中古だが10万円で購入したものだ。インドのタタが作った20万円の車に負けないコストパフォーマンスだった。小さなリスのような車だったが、実によく走ったものだ。 筆者は成田街道(国道296号線)の渋滞を横目で見ながら、裏街道、裏道、田んぼ道、抜け道