――作者は物語を生み出すだけの装置でしかない*1 私はこれに同意する。「作者」の意図によって物語のテーマが決められるわけじゃないし、絶対的な答えが決定づけられるわけではない。 「作者」は物語を生み出す装置に過ぎないからこそ、その物語〈=テクスト〉に対する解説を求めても仕方がないのである。何故なら彼らはある世界ある虚構を表現しただけであって、物語〈=テクスト*2〉に対する答えを持っているわけではないからだ。 以前読んだ物語を読み返しては当時は気づかなかったような物語的意図に気づくこともあるだろうし、ある時代、ある文化、ある民族によってはその物語から見出すテーマや答えも自ずと変わってくる。 『魔法少女まどか☆マギカ』を祈りの物語、約束、友情、悲劇として見たり、あるいはerg的ループ作品のパロディ・魔法少女モノ系譜の出来損ないとして見る人だっている。10年後には同姓の純愛物語として読む人が増えて
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