乳児が毛布やワイシャツでぐるぐる巻きにされた状態で寝かされ、発熱しても放置されて熱中症で死亡――。 2014年7月に栃木県の認可外保育園で起こった死亡事故のニュースが記憶に残っている人もいるのではないだろうか。 現在、認可保育園は全国に約2万3600ヵ所あるのに対し、認可外保育園は約5900ヵ所となる。直近3年間の死亡事故を見ると、認可保育園は6人で、施設数の少ない認可外保育園で13人に上っている。保育の質を考えるうえで、あってはならないのが死亡事故だ。 東京都は指導監督を徹底するため、2016年度の終わりに「巡回指導チーム」を設置し、監査部門との協力体制を作った。念入りな行政指導が実現し、行政指導に従わない認可外保育園に「改善勧告」すると、その半数以上が自主廃業に至り、悪質な認可外保育園がなくなっていることが、東京都への筆者の独自取材で分かった。 東京都福祉保健局指導監査部が過去3年間(