最近マスコミでは「右傾化」を警戒する発言が目立っている。「右傾化」というのであれば、核武装をしてでも日本という国を防衛するうんぬんの議論や、大東亜戦争は聖戦だったみたいな議論が増えているということを意味しなければならないが、今一つピンとこない。「若者バッシング」「ジェンダーフリーバッシング」というものもそうだけど、私はそういう主張をする人に実際会ったことがほとんどない。「ジェンダーフリーバッシング」や「右傾化」に属すると思われる知識人は、アカデミズムでは全然評価されていないし(そもそも論じている内容もひどすぎるし)、職場でも馬鹿にされているか腫れ物扱いかどちらかだろう。 はっきり言うが、「右傾化」に属するような発言は一般社会ではまだタブーに近いし、とくに学者の間では「保守」や「右翼」と見られることを極度に嫌がる雰囲気があり、『正論』『諸君』のような雑誌に論文を書くことは今でもかなり勇気のい