講談社のノンフィクション雑誌「G2」に掲載されている「講談社ノンフィクション賞選考会」での石井光太評がそこまでいうかっていうぐらいにすごい。以下は野村進氏の談話の抜粋。 **************** 海外ものなら、どんなに作り話を入れてもバレっこないとでも思っているのかなあ。この手法を認めてしまうと、誰も海外取材はしなくていいという結論になってしまいますよ。取材困難な箇所は、全部創作で埋めればいいわけだから。こうした著作を「ノンフィクション」とか「ルポルタージュ」と銘打って売り出してきた出版社の責任も重大です。 また、この人の扱ってきたテーマを見ると、執筆動機そのものにも疑問を抱かざるをえません。(略)この人は、社会的弱者への共感ではなく、むかしの見世物小屋的な指向で題材を選んできたような気がします。しかも徹底的に取材しているわけでもない。とりわけ、海外にいて反論できない社会的弱者を晒