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2011年4月9日のブックマーク (2件)

  • 池辺葵『繕い裁つ人』 - 紙屋研究所

    「朝日新聞」(2011年4月3日付)でササキバラ・ゴウが紹介しており、購入した。 絵柄を見たとたんに、よくある「癒し」「ロハス」的な物語を想像してしまった。祖母から受け継いだ小さな店でオーダーメイドの服を作っているが決して量産はしない、という筋書きを聞けばなおさらそう思うだろう。 現代文明に、「自然」や「手作り」を対置して、ゆるゆるとした静謐な時間の流れを描く、という手法は、否定する気はないけども、マンガの作品として見ると、ただ間が抜けただけの、濃度の低い、うす〜い画面が広がっているにすぎない、早い話が退屈なマンガになっていることが少なくない。「人が少ない森とか村とか描いて、セリフを少なくしときゃいいんだろ」的なものに結果的に仕上がっている(描き手にその気がなくても、ね)。 ところが作『繕い裁つ人』はまるで逆である。 主人公・南市江の作品を「ブランド化してネットショップで扱」おうとする、

    池辺葵『繕い裁つ人』 - 紙屋研究所
    usadamasa
    usadamasa 2011/04/09
    "この『繕い裁つ人』には、その静穏な画面には似つかわしくなく、生活を離れた仕立というものへの厳しい批判が根底にあり、『王様の仕立屋』よりもはるかに論争的で、ずっと緊張に満ちたつくりになっている。"
  • 物語経済学についての雑感

    タイラー・コーエンの経済学は、最近、独自の進化をみせている。特にリーマンショック後の米国経済の落ち込みによって、人々の文化消費のあり方が変化したという。この点は拙著『AKB48の経済学』でも詳細にふれた。 コーエンはノーベル経済学賞を受賞したトマス・シェリングの論文「消費器官としてのこころ」をベースに、リーマンショック以後の人々は、ネットのさまざまな経路(Twitter、Facebook、ブログなど)を通じて、「こころの消費」により傾斜し出したという。 例えば、ブログを通じて人々は自分の日々の「物語」を生産し、またそれを自ら消費しているという。このような個々の「物語」は、コーエンのいうような個人レベルだけではおさまらないだろう。他者のブログなどと繋がる(リンクする)ことで、さらに大きな「物語」のネットワークを構築するだろう。 この物語の経済学は、コーエンによれば、従来の希少性の学問である経

    物語経済学についての雑感
    usadamasa
    usadamasa 2011/04/09
    "ここでは希少性の原理もそうだが、科学的な真偽の基準も意味をなさない。物語の次元とはそういうものだ、というのがコーエンの指摘だろう"