印刷 殺人や傷害致死などの重大事件で、容疑者の自白を得られたのは信頼関係を築いたからで、遺体や凶器などの証拠を見つけられたのは取り調べによるところが大きい――。容疑者を取り調べた捜査員の多くがそう考えている、との調査結果を警察庁がまとめた。 取り調べ過程を録画・録音する「可視化」や新しい捜査手法を検討中の国家公安委員長主催の研究会から「取り調べの実態を知りたい」と要望されたのを受け、警察庁が2月から調べていた。結果を研究会に報告し、検討材料にしてもらうという。 調査の対象は、市民を不安にさせるとして警察が捜査本部を設けて臨む重大事件のうち、2010年中に容疑者を逮捕した56事件を抱える警察本部の取り調べ担当者だ。容疑者が犯行を認めた経緯や、取り調べの時間などを聞いた。 56件の容疑者86人のうち自白した57人について、「そのきっかけは何か」を捜査員経由で複数回答で聞いたところ、「取