「日常に対するパーソナルなまなざし」 美術家 藤本由紀夫氏の作品は、日常の中に潜む、ちいさなちいさな光のかけらを私たちに気づかせてくれる。 そんなかけらが沢山詰まった、氏のアトリエにてインタビューを行った。 インタビューア/構成:アサダワタル(大和川レコード) アサダ:まずはじめに。いわゆるアートであったり、作品をつくる以前のところで、「音」というものに興味を持ち始めたきっかけはどういったところからか、聞かせていただけますか?僕自身は「音」そのものに興味を持ちはじめたのは、随分大人になってからの話で、最初は「音楽」。姉が二人いまして、全然知らない未知の音楽が隣の姉貴の部屋から聞こえてくるというところから興味を持ちまして。あと、母親曰く、どうも僕は幼稚園や小学校の頃から歌を歌うことがかなり好きだったらしくて、本人は覚えてないんですが。小さい頃、母親とスーパーに買い物に行ってはヒット曲を歌った