京都精華大学のウスビ・サコ学長は式辞で、生まれ育った西アフリカ、マリ共和国の文化や言葉を織り込む。それも、必ず、である。小雨模様だった今年3月の卒業式は、「マリは乾燥地帯で、雨の日が一番おめでたい。だから本日は、マリ的には非常に天気がいいのです」というあいさつから始まった。4月の入学式では、母語のバンバラ語で「みなさん、故郷の家を出て、新しい家へようこそ」と語り掛けた。世界の広さを感じ、想像してほしいからだという。2018年4月の就任から1年余り。「日本で初のアフリカ出身学長」と話題になったサコ氏は「グローバル」と「ダイバーシティ」を掲げて奔走している。(文・松本創、写真・浜田智則/Yahoo!ニュース 特集編集部)