兵庫県相生市で10月に開かれた「相生市美術展」に市内の書道家、舟瀬勍三郎(けいさぶろう)さん(78)が「滅び行く町相生」と題した書を出展し、主催する市教育委員会が「ふさわしくない」として撤去や差し替えを求めていた。市教委が5日、明らかにした。舟瀬さんが拒否したことから、市教委は「表現の自由は尊重する」と判断。作品は4日間の会期を通して展示された。 舟瀬さんの作品は縦35センチ、横180センチ。毛筆で「文化の発展しない所はやがて衰退して行く運命にある 我が町相生はその典型的な一例である 市長をはじめすべての市民がこの危機的状況を深く肝に銘じるべき時ではないか」と書いた。10月17~20日、絵画や工芸など約230点とともに展示された。