人生で働いた期間は新卒後の3カ月のみ。以後、裕福な親に経済的にも精神的にも支えられてきたが、父は他界し母は有料老人ホームへ。弟は音信不通の状態だ。ひとりぼっちとなった57歳女性だが老後は安泰だ。「私の人生に何の意味があったのか。これからは人に迷惑をかけず、静かに暮らしたい」と話す。そんな孤独の境地とは――。 関東地方に住む57歳の女性が、吐き出すように言いました。 大学を卒業したのち、衣料品会社の正社員として3カ月ほど働きました。アルバイトの経験はなく、初めての仕事でした。若い時から、何をやるにもスローペース。要領がよくないことも重なり、上司から仕事のやり方でたびたび叱責を受けました。 3カ月が経過したころ、そんな職場環境に耐えられなくなり、無断欠勤をするように。会社からの電話にも出ず、テレビを見ながらボーッと過ごすだけの日々。見かねた母親(当時48歳、現在83歳)が退職を申し出て、そのま