ブックマーク / premium.kai-you.net (3)

  • 『ペルソナ5R』は大衆社会論である──安易な自己責任論とディストピアの困難について

    2023年の末、私はPlayStation5で『ペルソナ5 ザ・ロイヤル(以下、『P5R』と表記)』(アトラス)をプレイしていた。高校生の主人公を中心とするグループが「心の怪盗団」として活躍する人気RPGだ。 私は『P5R』をプレイしながら、幾度となく「大衆社会論だ……」と呟くことになった。その少し前、私は大衆社会論に関する論文を書いたのだが、『P5R』はまさに「大衆」を重要なテーマとする作品だったからだ。 ペルソナ5には無印とロイヤルの二種類があるのだけれども、ロイヤルのほうが大衆社会論としての深みが増している。 — Shotaro TSUDA (@brighthelmer) April 5, 2024 折しも、アトラスは2024年の10月11日(金)に新作RPG『メタファー リファンタジオ』の発売を予定している。ペルソナ3/4/5のスタッフによる作品で、トレイラーを見る限り、たしかにイ

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    ushura2 2024/10/04
  • スマホゲーム『リバース:1999』が傘に隠した切実な主張 香港ポップカルチャーの闘い

    スマートフォンゲームの中には、社会問題をモチーフとした作品がある。そしてそれは『リバース:1999』も例外ではない。 そのテーマを語ることはリスクを伴う。どのようなリスクが存在するのか。読みさえすれば納得していただけると思う。 まず最初に香港製作のSF映画『未来戦記』の話をさせてほしい。香港の会社、香港のVFXスタジオでつくられたSF超大作である作は、作中に出てくる「共産主義の脅威をメタファーとして描いた50年代のSFホラー映画」に対し、香港の名優ラウ・チンワンが「結末は自分たちで決める!」と啖呵を切る。 これは、香港の未来は自分たちで決めるという決意に他ならない。この話は、今からする『リバース:1999』の話と無関係ではない。 『リバース:1999』はスマートフォンおよびPC向けに配信されている世紀末タイムリバースRPGである。開発・運営は中国広東省広州市に拠点を置くBLUEPOCH。

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    ushura2 2024/04/06
  • 『ちいかわ』論 ポスト・ヒューマニズムな現実に人間性を取り戻す「三」の法則

    ちいかわ』と聞いて、あなたは今や街中の至るところで見かける、キャラクターたちの姿を思い浮かべるだろうか。それとも、SNS上で日々更新される、漫画作品(と、そのアニメ化)の内容を思い出すだろうか。 ストーリー漫画としての『ちいかわ』は、従事するのに資格が必要な「草むしり」や、自分の身体よりもはるかに大きな生物に命をかけて挑まなければならない「討伐」によって日々の糧を得る主人公たち「ちいかわ族」を労働者のメタファーとして読解されることがままある。彼らの暮らす作品世界は、私たちが生きる資主義社会のメタファーだ、とも。 一方、そうしたシビアな世界観を抜きにマスコットとして消費されている側面もあり、そもそもストーリーを追っていない人の存在もSNS上で多数報告されている(「グッズから入った友人がストーリーも追うようになって絶句した」のようなエピソードを目にすることは日常茶飯事だ)。 しかし、こうし

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    ushura2 2023/12/09
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