昨年4月に『週刊文春』(以下、『文春』)が掲載した「慰安婦」への聞き取り調査は失敗だったと断じた記事に関連して、文教大学教授の山下英愛氏が3月6日、フリージャーナリストの大高未貴氏を相手取り、600万円の損害賠償などを求める訴訟を東京地裁に起こした。『文春』は昨年の4月10日号で、聞き取り調査に参加したソウル大学名誉教授の安秉直氏が「失敗を“自供”した」とする大高氏執筆の記事を掲載。山下氏は安氏の依頼を受けて、記事に対する反論文を日本語に翻訳し自身のツイッターに掲載したところ、今度は自らが大高氏に攻撃され、インターネット上でも誹謗中傷にさらされるなど、名誉を傷つけられたとしている。 発端となった『文春』の記事は、1990年代に韓国で行なわれた「慰安婦」に対する聞き取り調査について、安氏が「実質的な調査失敗」を認めたとする内容。『文春』はこれを目玉記事の扱いで4ページにわたり掲載し、反響を呼