まえがき 本書『憲法ガール』は、平成18年から平成23年の新司法試験公法系第1問(つまり、憲法に関連する部分)の計6問を、ライトノベル風に解説するものです。読んで頂ければ分かると思いますが、平成23年から時系列を遡りながら平成18年の問題まで検討する形になっています。これは新しい問題のほうが、とっつきやすいであろうという考慮に基づいています。 本書は軽い文体で書かれてはいますが、新司法試験の解説部分は受験に耐えうる内容にしてあります。したがって、若干、難しいところがあり、どうやら憲法に関する検討部分を読まない読者というのも多数いるらしいと聞きます。そういう読み方をされるのは、ある意味では光栄なことです。 他方で、これから真剣に新司法試験受験を考えている人は、是非とも、新司法試験の問題文を読み、自分で問題を解いた「後」に、本書を読んで頂きたいと思います。そのような読み方をして初めて本書の真価