小惑星探査機「はやぶさ」が持ち帰ったカプセル内の収納容器から、地球外物質の可能性がある複数個の微粒子が見つかっていたことが6日、宇宙航空研究開発機構への取材で分かった。電子顕微鏡による観察を進めたところ、地球上の物質とは少し異なる特徴がみられたという。 宇宙機構は今後、大型放射光施設「スプリング8」(兵庫県佐用町)にも微粒子を持ち込んで分析を進める方針。全国の大学の研究者らにも参加してもらい、小惑星「イトカワ」由来の物質かどうか検証することにしている。 微粒子の大きさはいずれも0・001ミリほど。成分や形状などから、地球の物質とは断定できないものがあった。宇宙機構はこれまで多数の微粒子を光学顕微鏡で観察したが、ほとんどは金属粉や打ち上げ時に混入したとみられるちりなどで、明らかに地球上の物質だと判断していた。