岡本喜八『にっぽん三銃士 おさらば東京の巻』(1972東京映画)という映画のなかで、小林桂樹と岡田裕介との間に次のような会話が交わされる。 岡田 まあ、すさまじきものは宮仕えってことです 小林 すさまじきじゃないよ、すまじきものは宮仕えだよ。それがどうした? 小林 華燭の宴*1! カッ、近頃の若い者はこんな字も読めんのか 岡田 こんな字、当用漢字にないはずですがね 小林 あ…あるはずだ! 岡田 三階に部屋なしか 小林 違う違う、三界に家なしだよ! 原作(五木寛之著)は未読なので、このようなやり取りがそこにあるのかどうか分からないが、こういった個人的な思い込みに基づく誤用や誤読を指摘するのは容易なことである。 だが、しばしば「誤用」といわれる表現のなかには、よくよく調べてみると、実際にはそうとは言い切れなかったり、むしろ実はそれこそが「正用」だったりするものがある。 「爆笑」などは、その最た
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