イラスト講師・お絵描きYouTuberをしている浅利治武です。です。今回は絵が上手に描けなくて悩んでいる方に向けて、上達するための考え方のひとつを紹介していきます。 今回のテーマは「造形描画」です。 さて、私は「絵を描くことをキャンバスの中で行う粘土細工である」と考えています。イメージの力でキャンバスの中へと手を差し入れ、キャンバスの中に置いた塊を造形するかのように絵を描く。 私は、この絵の描き方を造形描画と呼んでいます。 この造形描画のコツは、最初に描くアタリの丸を立体だと思い込むところにあります。立体の塊をイメージの力で段階的に造形し、意味を持った立体へと昇華させるのです。 ▼目次 フィギュアの造形師は絵が描ける 塊とは何か? アタリは立体の塊 造形描画のやり方 造形描画:その1「立方体」を描いてみよう! 造形描画:その2「自動車」を描いてみよう! 造形描画とシルエット まとめ フィギ
ジョバンニ・バリオーネ『神の愛対世俗的な愛』(1602年 - 1603年)油彩、キャンバス、179 x 118 cm。絵画館(ベルリン)蔵 キアロスクーロ(Chiaroscuro)とはイタリア語で「明-暗」という意味で、美術においては、明暗のコントラスト(対比)を指す言葉。それを用いた技法が「明暗法(めいあんほう)」「陰影法(いんえいほう)」である。 この言葉はいろいろな意味で使われる。 作品全体に影響を及ぼすような大胆な明暗のコントラスト、および、それを作品の構成に用いる技法。 人間の体のような3次元のオブジェの質感を光(必ずしも強烈である必要はない)のコントラストで表現する技法。 キアロスクーロ木版画(Chiaroscuro woodcuts)。それぞれが違う色のための版木で印刷されたカラーの木版画。 キアロスクーロ素描(Chiaroscuro drawing)。色のついた紙(着彩紙)
キアロスクーロ(明暗法)ができるようになると、対象の立体感を出したり、劇的な画面構成ができるようになります。 また、キアロスクーロを使った描写はうまく見えるため、デッサン初心者にはぜひ取り入れてほしい技法です。その仕上がりにあなた自身も高揚すると思います。 キアロスクーロは、光と陰影を整理して描くことで画面に統一感を与える技法なので、陰影をつけることが大前提です。 そのため、浮世絵や一部の漫画など、輪郭線だけで描画するものに比べると、立体感やドラマ性が生まれやすくなります。その反面、陰影があるとかえって不明瞭になるテクニカルイラストレーションなどには向きません。 キアロスクーロの定義 「キアロスクーロ(伊:chiaroscuro)」は明-暗という意味です。 ルネサンス初期には、色の着いた紙に明るい色(白色)と暗い色を使って描画する技法のことを指していました。 そして時代が下るにつれて、「明
先日、絵の描き方に関しての記事を書いたせいか、このブログの読者さんや、Twitterのフォロワーさんで、「絵の練習をしている」とか「デッサン描いたら勉強になった!」と言う方が何人かいます。 僕も、デッサンは今までに何千枚と描いてきたし、そういう話題を見ると懐かしいなあと思ってしまいます。 で、そう言えば3年くらい前に、「ちょっと久しぶりに練習してみようかな?」と急に思い立って描いた簡単なモチーフを描いたデッサンの画像があるな〜ということを思い出しました。デッサンを描く過程の写真も撮ってあります。 ちょうど良いので、数年前に描いた6枚の鉛筆デッサンが描かれていく工程を参考にしつつ、初心者の方向けに、「デッサンの描き方の基礎」を、これだけわかっていれば大丈夫!と言うくらいに徹底的かつ詳細に解説していこうと思います。 ちなみにこの記事、とてつもなく長いです。なので、読みたい所だけ読むなり、ブック
「お絵描き文化」の特異な発達を遂げた国、日本。「人は何のために絵を描くのか」、「人はなぜ描くことが好きに/嫌いになるのか」、「絵を描くとはどういうことなのか」――。さまざまな形で「絵を描く人々」と関わってきた著者が改めて見つめ直す、私たちと「お絵描き」の原点。 絵を描く人々 第6回 演出と詐術の世界にようこそ 「だまし絵」というジャンルがある。一見人の横顔、しかしよく見ると、各部位は全部リアルな野菜。17世紀のイタリアの画家、アルチンボルドの絵だ。浮世絵にも同様の、さまざまなポーズをとった人体で顔が構成されているユーモラスな騙し絵がある。 エッシャーの精密なイリュージョンの世界に魅了された人は多いだろう。ダリ、マグリットといった画家たちもだまし絵的な手法をよく使っている。トリックアートと言って、建物の壁面に本物そっくりの窓や扉を描く画家もいる。「本物みたいだけど全部嘘っぱちだよ」という見せ
ここ最近、毎日のようにデッサン力をフルに使いながら作品制作をしています。 www.mikinote.com 粘土模型を作って、それを参考にしながら作っているわけなのですが、そのためには「モチーフと作品を見比べて、違いを発見する能力」が必要です。「印象を捉えるための観察力」と言い換えても良いですね。 僕は、立体作品を専門に作ってる人なのだけど、そのために必要な考え方は立体作品でも平面作品でも大差はありません。 絵が下手な人って、いるじゃないですか? 絵が下手な人は、そういった「そっくりに描く」という絵を描く訓練の量が足りない・・・と言うのもあるのだけど、「もの」と「自分の描いている絵」をどうやって見比べたら良いのか?その「観察法」と「考え方」がわかってないんですよね。 練習すれば、誰でも絵は上手くなるもんです。そのためには、いろんなモチーフを描いてみたり、時には上手い人の絵を真似して模写する
4月から美大の学生になった。 美大といっても、大学生と一緒に通う形のもんじゃなくって、ムサビが社会人向けにやっている各種学校のほう。 普通に19歳と一緒に美大に入るには、私にはほかの生活がありすぎるので、1年分のカリキュラムを、私は週2日づつ2年かけてやってる。 これは人生のリベンジなんである。 とにかく、どうやったって絶対絵を描きたくて、学びたいのは美術で、ほんでもって高校の美術の先生も「君は絶対美術系に進みなさい」って言ってくれてたにもかかわらず、親に強固な権力行使をされて普通大学にしか学費を払ってもらえなかった。ってか、それ以外は選択の余地なしで、父親のDVも恐ろしかったので、そうするしかなかった。 今の時代、得意なものを探せ、やりたいことをみつけろ、進路を早めに定めろってさんざん言われてるのに、当時、それをちゃんと高校一年生から定めていた私は、ちっともやりたいことなんて選ばせてもら
Cygamesが開発・運営しているソーシャルゲーム『グランブルーファンタジー』。その美しく繊細なデザインワークは、アートデザイナーの皆葉英夫氏と、同社所属のデザイナーたちが中心となって手がけている。その1人であるYUTA氏に話を伺った。 学生のうちにしっかり基礎体力を付けてほしい YUTA氏が初めてデッサンを体験したのは、高校入学後に所属した美術部だった。「顧問の先生は古風な具象画を好む実力主義の方で、部員は60人くらいいました。本気で絵を描きたい人が何割かいたおかげで、石膏像のデッサンも体験できたりと、恵まれた環境でした」。次第に美術への関心が深まっていったYUTA氏は、美術大学受験を決意し、美術予備校に通い始めた。 「美術部のデッサンだけでは限界があったので、より本格的なトレーニングができる予備校にも通ったのです」。通算で2年以上予備校に通い、1年間の浪人時代には1日12時間以上デッサ
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