今、日本刀が空前の大ブームとなっているらしい。刀剣を扱った本やムックもバカ売れしているとネットニュースで話題になっている。これはやっぱりあれなのだろうか。世の“右傾化”というヤツと関係しているのだろうか。 たしかに、日本刀は右翼思想との結びつきが非常に強い。たとえば戦中、靖国神社では、靖国刀と呼ばれる軍刀が造られ、陸軍将校らに供給されていた。これは日本刀の復活を唱えた陸軍の希望によるものだったと言われている。 戦後も、三島由紀夫が陸上自衛隊東部方面総監部に乗り込みクーデターを狙った事件の際、愛蔵の日本刀を身につけていたのは有名な話だ。帯刀していたのは関孫六という軍刀仕様の日本刀で、三島の切腹にあたって介錯にも使われた。 近年の草の根右翼と呼ばれる人々も、日本刀との関係が取りざたされる事案がしばしば見られる。 たとえば、2003年、外務省で日朝国交正常化交渉を担当していた審議官・田中均氏の自