安倍晋三前首相の後援会が「桜を見る会」前日にホテルで開催していた前夜祭をめぐり、東京地検特捜部が秘書らの取調べを進めているという。違法な会計処理が行われたのではないかといった疑惑だ。今後の捜査は――。 何が問題に? この前夜祭に要した費用は、参加した選挙区の支援者らから1人5000円ずつ集めた会費の総額よりも大きいと指摘されてきた。ホテルが値引きしたとの話もあったが、実際は後援会が差額分を補てんし、ホテルに支払っていた模様だ。 その金額は多い年で約250万円、5年間で総額800万円超に上るとみられており、ホテルが作成した明細書や領収証など、これを裏付ける物証も存在するという。 そうすると、法的には次の2点が問題となる。 (1) 差額の補てん分は選挙区内の有権者に対する寄附にあたると評価できるから、これを禁じている公職選挙法に違反(選挙に関して行われていれば最高刑は禁錮1年、そうでなくても罰