多くの報道陣が詰めかけたオリンパスの記者会見(右は高山修一社長)(8日、東京・新宿区で)=池谷美帆撮影 オリンパスの損失隠し問題で、同社の菊川剛前会長(70)らは、旧経営陣から損失隠しを引き継ぎ、不正経理に手を染めていた可能性が高いことが、同社の内部調査でわかった。 損失隠しが、一部の幹部の間で約20年にわたって代々引き継がれてきた構図で、証券取引等監視委員会はこうした状況を踏まえ、過去に遡って同社の不正経理の実態解明を進めている。 オリンパスは、2006~08年、健康食品販売会社や資源リサイクル会社など年間売上高が計約54億円の国内の非上場会社3社を734億円で買収。08年に英医療機器メーカー「ジャイラス」を買収した際には、買収を仲介した米投資助言会社「Axes(アクシーズ)」などに、相場を大きく上回る約660億円の報酬を支払っていた。