「資金さえあれば誰でもできる」「武器と同じくらい危険な技術」 2020年は米大統領選の年だ。トランプ米大統領はソーシャルメディアを駆使して16年大統領選を制した。勝因の一つは、選挙コンサルティング会社「ケンブリッジ・アナリティカ(CA)」がフェイスブック(FB)などの利用者の個人情報を収集して展開した情報戦略だったとされる。CA幹部だったブリタニー・カイザーさん(32)は18年、民主主義を揺るがす情報戦略の実態を告発。ドキュメンタリー映画「グレート・ハック SNS史上最悪のスキャンダル」に出演し、昨秋には「告発 フェイスブックを揺るがした巨大スキャンダル」(ハーパーコリンズ・ジャパン)も出版した。毎日新聞の電話インタビューに応じたカイザーさんが語った世論操作の生々しい実態とは――。前後編に分けて掲載する。【聞き手・國枝すみれ/統合デジタル取材センター】 「おぞましい」政治資金団体の有権者抑