発表された4案が、「A案」と「BCD案」というふたつのグループに分けられる理由と根拠を記します。 (1)色彩 「A案」は、エンブレムと「TOKYO 2020」のロゴタイプを日本の伝統色の藍色のワントーンで表現。無彩色に近い色相による落ち着いた印象。 「BCD案」は、赤と金を基調色とし、緑や青などの有彩色を加え、五輪マークの色彩の印象を登用し、祝祭感を表現している。 第一印象として色が与える影響はデザイン要素の中で最も大きいと言える。そういった意味で、「B案」「C案」「D案」3案の色の印象が近いため、ワントーンで落ち着いた色の「A案」が差別化して見える。 (2)基本形状 「A案」は、正円。オリンピック・エンブレムは左右対称形ではないものの、左右対称形のような印象に見える。パラリンピック・エンブレムは左右対称形。 「BCD案」は、多様で有機的。左右非対称形。 前回コンペの選考では、パラリンピッ