新型コロナウイルス感染症対策本部会合で、感染拡大を防ぐための中国と韓国からの入国者全員への対応などについて発言する安倍晋三首相(手前)。奥は加藤勝信厚生労働相=首相官邸で2020年3月5日午後7時9分、川田雅浩撮影 政府が中国と韓国からの入国者全員について、待機を要請する措置に踏み切るのは、「後手批判」を挽回する狙いがある。ただし既に「水際」は突破され、国内で2次感染は広がっており、遅きに失した対応だ。強制力はなく期限を区切った限定的な措置でもある。実効性よりも「強いメッセージ」で強硬な政治姿勢を示すことに力点を置いているようだ。 安倍晋三首相は5日の政府対策本部会合で「今が正念場だ。国内対策はもとより、機動的な水際対策についても、引き続きちゅうちょなく断行していくことが不可欠だ」と強調した。