8月刊行のちくま文庫『石ノ森章太郎コレクション SF編』より、すがやみつる先生の解説を転載いたします。文庫本編には、収録しきれなかった〈完全版〉をウェブ限定で公開します。 #001 最初に断っておくが、筆者は高校生のときから石ノ森章太郎のもとに通い、20歳で石森プロに所属、21歳のとき『仮面ライダー』のコミカライズでマンガ家デビューを果たした経歴の持ち主である。『仮面ライダー』を描きはじめた頃は、ネーム、下絵、ペン入れ、完成の各段階で石ノ森の監修を受け、マンガの描き方を手取り足取り教えてもらっていた。石ノ森が筆者のことを「弟子」と称してくれたのはそのためだ。 その後、筆者は独立し、オリジナル作品を描くマンガ家になったが、50歳を過ぎて大学と大学院で学び、研究というものに手を染めることになった。本来、文庫の解説というものは、研究者の視点から執筆するのがふさわしいのだが、筆者自身の経歴から、公
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