農薬成分の混入した中国製冷凍ギョーザが全国の食卓を不安に陥れた事件が発覚して2年余。迷宮入りかと思われていた事件について、中国の新華社が「中国警察当局が容疑者の男を拘束した」と報じた。急転直下、真相は解明されるのか。 中国・河北省の「天洋食品」の製品に、農薬成分メタミドホスは混入されていた。同社と取引のあった東京都内の輸入会社社長は、突然の容疑者拘束の一報に「どこまで確証があるのか分からないので、しばらくは経緯を見ていたい」と語った。 この事件で、商品の回収を余儀なくされた。「天洋食品側からの補償も考えられないし、とにかく真相解明が遅すぎると感じる」 事件は2008年1月に表面化した。中国側は当初、「中国国内で農薬成分の混入はない」としていたが、日本側の捜査で同年2月に、未開封のギョーザからメタミドホスが検出され、工場で混入された疑いが強まった。同年4月には、同社が回収したギョーザが