目に映っているものと認知しているものの違い 目の前に見えている現実世界はだれにとっても同じもので、「ある人には見えるが、ある人には見えない」ものなんて、幽霊でもない限りあるわけない、と思いますか? しかし実際は、「目に映っているもの」と「認知しているもの」の間には、大きな差があります。 例えば、あなたの家の近くの交差点。そこに見える信号機、横断歩道、郵便ポストや街灯は、物理的にはみんなに見えているはずですが、小さな子どもに「あそこの交差点の郵便ポストにハガキを投函してきて」と頼むと、「あそこに郵便ポストなんてあったっけ?」と言うことがあります。 何度もその郵便ポストを目にしてきたにも関わらず、それまでポストに用がなかったその子どもは、ポストの存在を認識していないのです。 もうひとつ別の例を挙げましょう。 特定の車種のくるまを買おうかどうしようかと考えていると、そのくるまばかりをやたらと街中