講演は、学生たちが社会人になってまずつまずくのがビジネス文書の書き方だとして、「第三者に伝える文書はどうあるべきか」を明快に解説。新聞記事でよく言われる「5W1H」ですが、前田さんは「WHY」が抜け落ちがちだと指摘します。このWHYを意識して書くことで、単なる状況報告でなく、第三者との意思疎通ができるような内容になると説明していきました。前田さんは小学生たちを対象にした作文教室も開いており、そこでもWHYを加えるよう働きかけると、子供たちの文が次第に豊かなものになり、書くことを楽しめるようにもなったそうです。 同じ校閲に携わる筆者ですが、日ごろ記者の書いてくる文章に手を入れているものの、文章術のようなことも書くこと自体も苦手としています。それでも、「わかりやすさ」を大切にするならば、前田さんのように筋立てて文章の書き方を教えることができるくらいでないといけないかなと考えさせられました。 顔