【ハーグ=中川孝之、五十嵐文】中国の習近平(シージンピン)国家主席と韓国の朴槿恵(パククネ)大統領は23日夜(日本時間24日未明)、ハーグ郊外で会談した。 韓国の同行筋によると、習氏は、1月に中国黒竜江省ハルビン駅に開館した朝鮮独立運動家・安重根(アンジュングン)の記念館について、「建設は私が直接指示を下した」などと述べ、朴氏も謝意を伝えた。 安は、1909年に初代韓国統監の伊藤博文を暗殺した人物。習氏には、25日の日米韓首脳会談を前に、歴史問題での韓国との連携を誇示し、日本をけん制する狙いがあるとみられる。朴氏もこれに応じた形だ。 会談は1時間に及んだ。習氏は冒頭で安重根の話に触れ、記念館開館は「中韓国民の結びつきを強めるものだ」と強調した。さらに、日本の植民地統治期、「光復軍(クァンブクグン)」と呼ばれる朝鮮の抗日部隊が駐屯した中国陝西省・西安に、新たに石碑を建設中だとも明らかにした。