ブックマーク / ponanza.hatenadiary.jp (5)

  • 電王戦最終局 屋敷九段とPonanzaの自戦記(後半) - 山本一成とPonanzaの大冒険

    前回の記事の最後にFail Lowという言葉がでました。コンピュータ将棋はある局面を探索するときに、評価値をある程度予想して、その予想を元に探索をします。予想値の下限をアルファ、予想値の上限をベータといいます。よく聞くアルファベータ探索のアルファとベータはここから来てます。評価値がアルファより下の場合Fail Low、評価値がベータより上の場合はFail Highといいます(第1図)。Fail Lowが起こる時は予想より実際の評価値が大きく下回る場合で、かなり良くない状況です。Fail Lowがおこった場合は、アルファとベータの予想値を再修正して探索し直します。 第1図 難解な局面では予想が難しいので、Fail Low(↓)やFail High(↑)することがよく起こる。評価値に矢印をつけるのはPonanza独自の拡張. Fail Lowは業績下方修正、Fail highは業績上方修正のよ

    電王戦最終局 屋敷九段とPonanzaの自戦記(後半) - 山本一成とPonanzaの大冒険
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    vid 2014/04/16
  • 電王戦最終局 屋敷九段とPonanzaの自戦記(前半) - 山本一成とPonanzaの大冒険

    屋敷九段とPonanzaの電王戦最終局が2014/4/12にあった。場所は将棋の総山、将棋連盟。屋敷九段はどのようなコンピュータ対策をしてきたのだろうか?Ponanzaはどういう序盤展開に持ち込まれるのだろうか?色々な不安が錯綜したが、もはや作者としてはできることはない。Ponanzaを信じよう。 局面は屋敷九段の▲2六歩から始まった。ここからは推測だが、△3四歩なら▲2五歩としてから、Ponanzaにうまいこと振り飛車にさせる。また△8四歩には譜のように少し変則的ながら、横歩取りにするという変化を想定したと思う(第1図)。 第1図 やや変則的な出だし、屋敷九段はPonanzaの横歩取りに弱点ありと見たのだろうか? ちなみにTwitter上で将棋の非常に強い有名な方も以下のように言ってたり、第三回電王戦で唯一人間側で勝った豊島七段が勝った戦型も横歩取りなので、コンピュータ対策として横歩

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    vid 2014/04/15
  • 電王戦第五局が始まるまでに決めておかないといけないこと - 山本一成とPonanzaの大冒険

    今週土曜日(2014/4/12)に第3回電王戦第5局が始まる。プログラマは事前にプログラムを提出しており、もうできることは何もないのだが。まだ決めてなければならないことがひとつある、いつ投了するかということだ。 電王戦で、コンピュータ側が負けたのは合計で二局。どちらもプログラマが局面や評価値を見て投了した。Ponanzaの場合はどうしようか?電王戦で提出したPonanzaそのものには投了機能はついてない、Ponanzaが投了する条件はただひとつ、指し手がひとつも無くなった時だけだ。 投了図というのは色々な意味を持っている。どこで投げるかは敗者だけが持っている特権なのだ。そこには多くの物語が流れる。 真部一男九段の絶局での投了図 絶局とは棋士の最後の対局のこと 負けるときはPonanzaには合法手がなくなるまで指させようと思う。対局者の屋敷九段には悪いのだが、そこは敗者の特権なので付き合って

    電王戦第五局が始まるまでに決めておかないといけないこと - 山本一成とPonanzaの大冒険
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    vid 2014/04/08
  • 電王戦第4局 ツツカナと森下九段の観戦記 - 山本一成とPonanzaの大冒険

    4/5(土)小田原城で先手ツツカナと後手森下九段の対局が行われた。二人の紹介についてはこの記事を参考にしてみてください。この記事では早速将棋の内容を見ていこう。ちなみに局はリアルタイムで番組を見れてないので、記事の内容の精度がかなり自信がないです。その点ご了承ください。 ツツカナ、森下九段共に矢倉を趣向して、悩ましい序盤の変化が幾つかあったが、いかにも森下九段が好きそうな手厚い陣形となった(第1図)。プロ棋士の方に聞いたのだが、第1図はありそうで、それほど実戦例が多くないそうだ。 第1図 善悪はともかく後手の森下九段は自身の将棋人生を表すかのような手厚い矢倉に 4筋、5筋を中心に長い長い中盤が始まります。こういった押し引きが矢倉の醍醐味と言えます。しかし遠山先生のブログでの以下の記述でもあるように、長い長い中盤をコンピュータとねじり合う将棋を勝つのはものすごく大変というイメージがあります

    電王戦第4局 ツツカナと森下九段の観戦記 - 山本一成とPonanzaの大冒険
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    vid 2014/04/07
  • 電王戦第1局 菅井五段と習甦の観戦記 - 山本一成とPonanzaの大冒険

    2014年3月15日、電王戦第3局 ▲菅井竜也5段-△習甦の一戦が有明コロシアムで行われました。結果は前評判を裏切り習甦の勝利となりました。その試合についてコンピュータ開発者の視点から、観戦記を書いてみます。 図1 25手目 菅井五段が3八銀と美濃囲いを作った所 図1は現在プロ同士の戦いではまず見られなくなった形です。理由は後手の居飛車の進展性が無いとされているからです。ここから後手は仮に穴熊に組めたとしても、5筋を制圧されていることが大きくうまくいきません。一方先手は指したい手がいっぱいあります。この辺りがコンピュータ将棋が序盤が上手くないと言われる理由ですね。 図2 34手目 習甦が3二金としまった所、ゴキゲン中飛車側の岐路 進んで図2は先手が主導権を握っている局面です。ここで問題がないなら▲6八飛と回りたいところです。一見△7三桂でなにも意味がないようにみえますが、後手はこの桂馬を跳

    電王戦第1局 菅井五段と習甦の観戦記 - 山本一成とPonanzaの大冒険
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    vid 2014/03/27
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