人生は戦いだ。戦いといっても派手な殴り合いばかりじゃない。今、僕が遂行している戦いはマジ静的。戦いに赴く僕の姿は、フランシスコ・デ・スルバランの宗教画に見えるかもしれない。 「石の上にも三年」を信じ、冷たく硬い石の上で辛抱するように静かに戦っていたが一向に事は成就せず、冷たいまま、硬くならないままインポテンツ丸四年の僕が、オフィスや高校の教室ではおそらく地味で目立たなかったであろう、ライオネル・リッチー似の大男、竹田さんから「同じ悩みを持つ私たちと悩みを共有しませんか?ディープッな話が出来ると思いますよ。ぷッ」と声をかけられたのは、タンタン(TINTIN)麺が美味いと評判の店へと伸びる夕暮れ時の街の裏スジでのことである。 「ディープッな話?なんのことでしょう?」 今さらインポテンツが恥ずかしいとかないけれど、初対面のライオネル・リッチーからそんなデリケートなことをずばーっと指摘された