私が首相になったら最初の課題は医療国営化だ。まずは高齢者の本人負担をなくす。前期・後期・末期などと差別せず保険料も診療費も全額公費で賄う。次に、妊婦健診から出産、子供が18歳に達するまでの通院・入院費を無料化する。所得制限は設けない。一人ひとつずつの命に国家が責任を持つ際、収入の多寡は無関係だから。 すべての医療機関を公的管理する。医学部の定員増と奨学金制度拡充で医師不足を解消し、適正に配置する。最終目標は全国民の医療完全無料化だ。コストは皆で分担する。健康を維持してバリバリ働き納税する。病気になったら、せめて経済的な心配はせずに治療を受けられる社会に。 患者の痛みを第一に恐れ、財源の壁にひるみ、明るい未来像にとらわれつつ、医療国営化を掲げ3分の2の議席を得たら、他の政策も再可決……と邪念がよぎったところで夢から覚めた。【奥村隆】