タフな筆力に驚く。共産党の書記局長、委員長、議長を通算36年間もつとめた不破哲三(党付属社会科学研究所長)がまた1冊本を出した。「マルクスは生きている」(平凡社新書)である。 不破のように、政務、党務のかたわら著書を大量に書き続けた政治家はほかにいない。「『資本論』全三部を読む」全7冊、「古典への招待」全3巻(以上、新日本出版社)「私の南アルプス」(山と渓谷社)「一滴の力水」(共著、光文社)「私の戦後六〇年」(新潮社)など130冊にのぼる。 作家志望の少年だったことと無縁ではなさそうで、1939年、小学校3年の時、「怪塔ロケット」という題の冒険SF小説を書いた。400字詰め150枚の大作、雑誌に載ったという。 翌40年春、あこがれの国民作家、吉川英治の東京・赤坂の私邸を父に伴われ訪ねた話はよく知られている。自作の小説をいくつか持参して読んでもらった。帰りがけ、吉川は、 「20歳になって、ま
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