◇社会保障・TPPでブレぬ軸を 「やはり民主党政権はダメですね」。年明けにいただいた賀状の多くに政権交代への失望、日本国への危機感がにじんでいた。国民感情的には、愛想づかしのようだが、私はそうは思わない。菅直人政権には、まだやってもらわなければならないことがある。 1月召集の通常国会で、菅政権は昨年の臨時国会以上に七転八倒するだろう。支持率低下政権の足元を見た野党がここぞとばかり攻めたてる。小沢一郎氏ら与党内反主流派がそれに便乗するかもしれない。衆参のねじれは依然として解消できずにいる。 ただ、これは議会制民主主義である限り宿命的な試練である。菅政権はこの荒波を乗り切るため、3枚のカードをタイミング良く切らざるを得ない。小沢氏の国会説明カード(政治倫理審査会招致)、仙谷由人官房長官らへの問責決議に対する対抗カード(内閣改造)、そして、予算、関連法案成立のための多数派形成カード(連立工作)で