安倍晋三首相は17日、20年東京五輪・パラリンピックのメーンスタジアムとなる新国立競技場建設計画の白紙撤回を正式に表明した。 12年11月の国際コンペで選出された英建築家ザハ・ハディド氏のデザインがお上の一声で、白紙撤回された。2年8カ月。尽力してきたザハ事務所と設計チームの設計図は、一瞬にして紙切れとなった。 ザハ事務所の関係者は「びっくりしている。50年先、『昔、あの競技場でオリンピックをやったんだ』と誇りを感じられる、国立にふさわしい競技場を日本に残そうと一生懸命にやってきた」と肩を落とした。 日本スポーツ振興センター(JSC)が主体となった国際コンペで、正式な手続きを踏んで採用されたザハ案はいきなり、はしごを外された。以前JSC鬼沢佳弘理事は契約解除となった場合、「損害賠償の訴えが起きる可能性もある」と懸念を示していた。しかし、関係者は「そういうことよりも今は『新国立は大丈夫