2014年6月10日のブックマーク (1件)

  • 『グランド・ブダペスト・ホテル』とツヴァイク - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

    6月6日発売の季刊KOTOBA7月号(集英社)にウェス・アンダーソン監督の『グランド・ブダペスト・ホテル』とシュテファン・ツヴァイクについて書きました。 『グランド・ブダペスト・ホテル』を観ている感覚は、まるで飛び出す絵を読んでいるようだ。可愛くて楽しくて軽くておかしい。 でも、このピンクのドタバタの裏には闇がある。 このズブロフカ共和国はファシストの手に落ちて消滅してしまう。陽気なグスタヴにも最後に唐突な悲劇が訪れる。そして最後にこんな字幕が出る。 「シュテファン・ツヴァイクの著作にインスパイアされた」 1969年テキサス生まれのアンダーソン監督はツヴァイクを知らなかった。アメリカでは絶版になって長かったからだ。数年前、アンダーソンはパリの古屋でツヴァイクの小説『心の焦燥』(39年)を偶然手に取った。 『心の焦燥』は第一次大戦で戦功を上げた士官の告白。戦前、彼はウィーンの伯爵の一人娘

    『グランド・ブダペスト・ホテル』とツヴァイク - 映画評論家町山智浩アメリカ日記
    vomiiit
    vomiiit 2014/06/10