東京都知事選で予想に反して2位に食い込んだ石丸伸二に、英誌「エコノミスト」も注目。SNSを巧みに使って若者票を獲得した彼を、日本の政治にこれまでいなかった「ソーシャルメディアのポピュリスト」と伝えている。 話題をさらった無名候補 日本の政治はおおむね退屈だ。だが7月7日に投開票された東京都知事選は違った。56人の候補者は、その多くが変わり者で、辛らつな言葉をぶつけ合った。選挙ポスターの掲示板には犬の写真が登場したり、ほぼ全裸の女性の画像が貼られたりした。 ある候補者は映画『バットマン』のジョーカーに扮し、全国ネットのテレビで戯言(たわごと)をまくしたてた。別の候補者は同じ政見放送で、服を脱いだ。 最終的には、現職の小池百合子知事が約43%の得票率で3選を果たした。だが話題をさらったのは、ほぼ無名だったにもかかわらず2位に食い込んだ石丸伸二(41)だ。