首相官邸を訪れ、鳩山首相(中央)に申し入れを手渡す自殺遺児たち=25日午前、飯塚悟撮影 「これ以上、私と同じような思いをする子どもたちが増えないよう、お願いします」。自殺で親を亡くした遺児5人が25日、官邸を訪れ、自殺対策に力を入れるよう鳩山由紀夫首相に訴えた。首相は政務官に自殺対策を担当させることなどを約束した。 中2で父親を亡くし、01年に当時の小泉純一郎首相に対策推進を直訴した長野県上田市の公務員久保井康典さん(28)は「当時は『個人的問題でもあり対応は難しい』ということだったが、今では社会的問題として政府が取り上げてくれるようになった」。 昨年10月の所信表明演説で、自殺で子どもを失ったお年寄りの話を取り上げた鳩山首相は「(自殺遺児の)仲間が増えないようにと、頑張っているみなさんの気持ちを受け止めたい」と述べた。(佐藤美鈴)