1日に店内5カ所に全面禁煙を知らせるポスターを掲げたグローバルダイニングの店舗=東京都港区白金台の「ラ・ボエム」 飲食店の客席を全面禁煙にする動きがじわりと広がってきた。4月から県内の小規模店以外の飲食店に禁煙や分煙を義務づける神奈川県での動きが目立つが、ほかの地域でも禁煙に切り替える店が出ている。ただ、売り上げが減るのを恐れ、二の足を踏む企業も多い。 「全面禁煙とさせていただきます」。東京都港区白金台のカフェ・レストラン「ラ・ボエム」に1日、お客に理解を求めるポスターが張り出された。運営する外食チェーン大手のグローバルダイニングは、バー1店をのぞく全国65店で、この日から全面禁煙に踏み切った。 同社では、2007年秋から店舗の全面禁煙化を進めていたが、時間帯や客席を区切った分煙が、全店舗の3割ほど残っていた。厚生労働省が2月、全国の自治体に、飲食店を含む公共施設での全面禁煙を求める