広島県の旧瀬戸田町(現・尾道市)出身で昨年12月に79歳で亡くなった日本画家、平山郁夫さんのお別れの会が13日午後、尾道市瀬戸田町のベル・カントホールであった。市などでつくる実行委員会が開いた。 平山さんは1930(昭和5)年、瀬戸田町の生口(いくち)島に生まれ、少年期を過ごした。45年に勤労動員先の広島市で被爆。画家として大成した後もたびたび故郷に戻り、旧友たちと親交を深めた。86年に名誉町民、2006年の合併で名誉市民になった。 祭壇には遺影と平山さんが受章した文化勲章が飾られ、中学の同級生で東京ドーム会長の林有厚(ゆうこう)さん(80)ら多くの関係者が参列した。瀬戸田町在住の主婦大内久仁子さん(68)は「誰隔てなく接してくださる方でした。島の英雄的な存在がいなくなり、寂しくなりました」と別れを惜しんだ。